5月14日 テーマ競作「犬」

明日は葵祭だそうですね。あんな人出のところに誰が行きますか、と言いつつも気になる長崎です。
今日は本年度2本目のテーマ競作「犬」、新人さんも参加してくれて全4作の読み合わせを行いました。以下に作品のあらすじとコメントをまとめてみました。

「犬鍋のすゝめ」
犬鍋の作り方、部位の選定、味わい、果ては食べ方まで語る作品。作中の「イヌ」は実は犬じゃないんだと筆者が言うと「それはない」と一同否定。ユーモアを入れるところにアクセントが効いていない、客観性が足りてないとの意見も。なお拙作。

「鬼の犬まに桃太郎」
「犬神婦人こと南総里美」の奇行の哀しき理由とその後をユーモラスに描いた作品。ペシミズムを笑って過ごすスタイルが面白さを生んでるとの意見が出され、全体を包む雰囲気の理由も窺えました。

「空相撲」
日常性が狂気に染み渡っていく様を、山で見られた蜥蜴の死骸や滑りそうな落ち葉の道から描いた作品。日常の光景を細やかに描写しその観察力にもリアリティが滲みだしていました。冒頭の映画の話にアクセントを加えればよりよい作品となったでしょう。

「仔犬のマーチ」
雨の中犬の散歩をする私。そこ見た一人の少年への感情とそれを気にせず振舞う犬。筆者は文章表現や作品の狙いで新たな試みに取り組んでおり、聞いてみるとはっとしました。最後の少年の思いにこめられたユーモアは、残念ながら全員には伝わらなかった模様。

今回の作品はどうやら「ユーモア」がこめられているものばかりで、なかなか珍しいような気がします。犬とユーモア、二つをつなぐものがあるのでしょうか……。
さて来週は「好きな本を紹介する会(仮)」です。読んでほしい本を持ち合わせて紹介する予定です。何かいい名称があれば誰かつけてください。このままずっと(仮)がついているのも間抜けな気がするので。